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ahead femme 編集長・若林葉子のラリーへの道

“今度は一緒にレースしような”

モンゴルから帰国してはや2週間。結果 は完走。“完走”に嘘はないけれど、わん さかとペナルティが付いて、断トツのビリ。
初日はナビゲーションに戸惑いミスコー スを繰り返し、いきなり闇の中を走るはめ に。途中、パンクあり、スタックあり。ビバークに帰り着いたのは翌朝6 時。
2 日目。比較的快調な滑り出し。くるくると変わる景色に驚いたり、戸惑ったりしながらハイスピードセクションも気持よくこなし…。が、残り30km という所でトラブル発生。足回りとミッションからガタガタと音がする。どうやらデフがやられてしまったよう。様子を見ながら走り、夕方 6 時頃到着。この時点で四駆での走行は難しくなる。センターデフロックしていたため、これ以降2 駆のFR で走ることに。
3 日目。ループコースの日。いろいろな方のアドバイスを受け、「とにかく完走を目指そうよ」と、スタートだけして、コー スには出ず、クルマのメンテナンスに集中。 もちろんCP(チェックポイント)不通過 によるペナルティが加算される。  
4 日目。南ゴビを500km 以上移動する日。クルマに不安を抱える私たちはややシ ョートカットの道を選択。とは言え、山あり谷あり川あり。クルマに大きな負担を掛けないようにペースを抑えての走行。この 日もCP 不通過のペナルティ。
5 日目。2 度目のループ。「前半はハ ードだけど、せっかく勉強に来たんだから頑張って来い」との励ましを受けて、 3000m 級の山越えにトライ。山越えも大変だったけれど、ナイフのように尖った石に終始苦しめられた。タイヤ2 本がパンク。 後半はショートカットコースへ。コマ図のない道をGPSを頼りに、深夜無事にゴール。
6 日目。650km を超える最長距離の日。 クルマと予備タイヤに不安を抱えるままこの距離は無理との判断で、道すがらの街で タイヤ屋を探したりしながら、この日もややショートカットすることに。ゴールのハ ラホリンのタイヤ修理屋でサイズ違いのチ ューブを2 本入れる。この日は天候が悪く、 暴風雨。体感温度も0度に近い寒さ。多くのエントラントが深夜になっても戻らず、 後半のSS はキャンセルとなった。
7 日目。天候回復。予備タイヤの修理もできたのでSS にチャレンジ。ミスコース もなく前半は順調。しかし前日の大雨によりピストが沼地に変り果て、スタック。ジ ャッキアップしてラダーで脱出しても、す ぐまたスタックの繰り返し。CP から近い場所だったため、スタッフに牽引してもら い脱出。2 本目のSS では、今度は石に悩まされ、数時間で3 回のパンク。最後の残り20km はとうとう、右リアはホイールだけで走行。深夜2 時頃にゴール。
最終日。夜通し掛けて修理したタイヤを装着し、無事ウランバートルへ。 こうやって大量のペナルティとともに、 多くの人に助けられて、どうにか完走することができた。反省することは山ほどあるけれど、でも夢に見た場所を、あんなに長い距離を走り続けることができて、幸せな 8日間だったと心から思う。
ただ、4 年前、モンゴルで知り合った尾崎さんが別れ際、握手しながら、「ワカバヤシ、次はちゃんと一緒にレースをしような」とそう言った言葉が、今も胸に残って いる。そこから何を受け取るべきか。
次号、特集で考えたい。

文・若林葉子 写真・原田 淳

<<07.夢から、現実へ特集.それはパンドラの箱だった>>

若林葉子
若林葉子

若林葉子

ahead femme 編集長
1971年大阪生まれ。立教大学文学部卒。OLを経てフリーランスに。2005年よりフリーマガジンaheadに携わり、2009年より現職。2005年7月~2006年9月まで、日経ビジネスOn Lineにて「もてるクルマ、もてないクルマ」を連載。2005年、桐島ローランド氏の2輪クロスカントリーラリー初挑戦“Beijing Ulanbaatar 2005”に同行取材し、以来、ラリーの魅力に憑かれ、今年いよいよ自身でもラリーレイドに参戦する。

Rally Mongolia 2009
8月2日(日)~11日(火)
─8etaps(ルートは未発表)

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