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ahead femme 編集長・若林葉子のラリーへの道

05.リ・スタート

原点に戻って…

前号のこのコーナーを読んだ複数の知り合いから、「大丈夫? 悩んでるんじゃないの」と電話があったりした。
実際、あの原稿を書いた時、私は悩みのピークにいた。準備を進めていく中で、本当にこれでいいのかという気持ちが日に日に強くなっていた。というのも、今回のチャレンジに対するスタンスが、パートナーであるイケマチと私では大きく違っているということに気付き始めたからだ。
クルマづくりが象徴的で、「最低限の改造で」という共通認識はあったものの、彼の言う「最低限」は、私からすると「本格的」とも取れた。時間も掛かるし、お金も掛かる。他にも小さな違和感はあったが、でも私が彼にお願いをし、彼は「若林が出たいっていうなら、ノンギャラで応援するよ」と言ってくれたという経緯がある。譲れるところは譲るべきだろうとも思っていた。葛藤を抱えていたそんなある日、イケマチが「こういうラリーもあるよ。これに出るっていうのもひとつの選択肢」と、タクラマカンラリーの映像を送ってくれた。それは完全なるコンペティションの世界。その映像を見たとき、私はハッと目が覚めた。
なぜ今まで気付かなかったんだろう。私の思っている“ラリー”とイケマチにとっての“ラリー”は違うんだ。彼にとってはラリーはあくまで競技する場所。私が行きたかったラリーは、未知の場所への冒険であり、自分との闘いの場所。プレスの立場で見たモンゴルの地にもう一度立つことが重要で、トコトコでもヨロヨロでもいい。あの場所を走りきりたいんだ。
だから、安易に現役のプロドライバーに声を掛けたりしてはいけなかった。本当に浅はかだった。
そして正直にその気持ちをイケマチに打ち明けた。イケマチは驚いていた。それに「なぜ今頃?」と当惑もしていた。「オレは若林に本当のラリーを経験させてあげたかった」と言われた。
イケマチ、ごめん。私が自分に自信がなくて、依存心が強くて、だから結果としてイケマチにすごく迷惑を掛けてしまった。
でもイケマチは最後は分かってくれた。「こういうことはラリーにはよくあることやけど、だいたい出場した後でもめたりする。若林も打ち明けるのには勇気が必要やったやろうし、今、それが言えた若林はエラいと思う。頑張りヤ」と。

そして、新たなスタート地点に立ったのだが、さて肝心のパートナーは? できれば女性で、同じ気持ちでチャレンジしてくれる人はいないか。困っていた時、「ヨーコちゃん、行き詰まってんじゃないの」と声を掛けてくれたのがモータージャーナリストの竹岡 圭さんだった。キャリアの長い圭さんだが、レイドは初体験。話し合って、アラフォー女性2人で出場することに決めた。前途多難だけど、頑張りたい。

モンゴルの大地

「いつかもう一度ここに立ちたい」とそう思ったモンゴルの大地。こんなにも大きくて広い風景をそれまでの私は見たことがなかった。

準備に追われる日々。どんどんメモが増えていく。

まずはロールゲージとアンダーガードで最低限の改造をする。初めて真近で見る改造の現場。大変な作業だ。そして、タイヤをどうするか、足回りをどうするか。もう時間がない。

車両の船荷を6月20日に控え、本番まで2か月を切りましたが、相変わらず資金難は続いています。 前途多難なチャレンジですが、引き続きスポンサーになってくれる方を募集致します。

スポンサーTシャツの販売は終了致しました。

文・若林葉子

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スポンサーTシャツ買ってくれる方、募集します!
若林葉子

若林葉子

ahead femme 編集長
1971年大阪生まれ。立教大学文学部卒。OLを経てフリーランスに。2005年よりフリーマガジンaheadに携わり、2009年より現職。2005年7月~2006年9月まで、日経ビジネスOn Lineにて「もてるクルマ、もてないクルマ」を連載。2005年、桐島ローランド氏の2輪クロスカントリーラリー初挑戦“Beijing Ulanbaatar 2005”に同行取材し、以来、ラリーの魅力に憑かれ、今年いよいよ自身でもラリーレイドに参戦する。

Rally Mongolia 2009
8月2日(日)~11日(火)
─8etaps(ルートは未発表)

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