輸入車・外車のカーセンサーエッジ

相場の話をする前に、まずは簡単にLSについて解説をしておこう。レクサスが誇る、最高級フルサイズセダンであるLSは06年1月のデトロイト・モーターショーにおいてLS460とロングホイールベースモデルのLS460Lが披露された。海外における「レクサス」ブランドの展開は、北米を皮切りに89年からスタート。以来、優れた信頼性とコストパフォーマンスを併せ持つ、独自の高級車路線を築き上げてきた。

ハイブリッドモデルのLS600hやロングホイールベースモデルのLS600hLは07年5月から販売を開始。モデル名の＂600＂は6ℓ V12エンジンに匹敵する動力性能を意味し、それでいてV6ミッドサイズセダンほどの低燃費を実現した。ちなみに最近でこそLEDをライト回りに用いる高級車は珍しくなくなったが、LEDヘッドランプを採用したのはLS600h／LS600hLが世界初であった。

さて、そんなLSをCPOにて探してみると、LS460は400万円弱から探すことができる。もちろん、条件に左右されるが、全体の傾向としては1年10％弱の値下がりが現在のトレンドとなっている。最多販売価格帯は500万円台。需要の少ないシャンパンゴールドやダークグリーンといった車両は比較的リーズナブルな設定がなされているようだ。なお、ロングホイールベースモデルのLS460Lは、原稿執筆時点で1台しか登録されておらず、希少車ぶりがうかがえる。

一方、ハイブリッドモデルのLS600h／LS600hLは、LS460よりも高い1年15％弱の値落ち率が見込めるようだ。ハイブリッドモデルの新車時価格は最も安いものでも970万円、セパレートタイプの後席をもつLS600hLに至っては1510万円もする。それがCPOで探すと700万円弱から、最多販売価格帯は700万円以上となる。高額車ほど新車時価格からの値落ち率が高くなるのは中古車相場の常であり、そのたとえ通り、高級車であるLSは買い得感が一層高いと言える。気になるのはLS460、LS600h、LS600hLで中古車価格が＂被る＂車両だ。CPOである限り充実した整備、保証、サービスはどれも一緒。予算600万円台で狙える低走行LS460もいいが、多走行であっても最上級モデルのLS600hLが狙えるという事実は見過ごせない。選択肢が広がるゆえに、決断には時間がかかる…選ぶ側にとっては嬉しい悲鳴と言えるだろう。