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唯一無二のパワーへの畏怖 雷神 VMAX

SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:5-SPEED /// LENGTH:2395mm
WIDTH:820mm /// HEIGHT:1190mm
WEIGHT:310kg /// WHEELBASE:1700mm
SEAT HEIGHT:775mm /// ENGINE:V4 DOHC
DISPLACEMENT:1679cc
POWER:200ps/9000rpm
TORQUE:17.0kg-m/6500rpm
TIRES:F:120/70R18 R:200/50R18

進化とともに語り継がれる伝説

文・丸山 浩 写真・向後一宏
text / MARUYAMA Hiroshi photos / KOHGO Kazuhiro


筋肉を思わせる力強いフォルム。怒濤のトルクでリアタイヤをホイールスピンさせ、白煙を上げながら、まっしぐらに加速する──。

そんなドラッグレーサーのイメージに、日本製ならではの端正さを加えた初代VMAXだが、人気の源は決してルックスだけではない。高回転域で1気筒あたりツインキャブになり、ターボのような加速をするVブーストシステム搭載の145psエンジンが、乗り手にただならぬ緊張感を与えていた。その魔性が、多くのライダーを惹きつけたのだ。

基本フォルムを変えることなく、24年にわたって独自の世界観を紡ぎ続けたVMAX。2輪の世界では、伝説的な孤高の存在だ。ヤマハにはSR400というロングセラーもある。こちらは78年にデビューし、08年まで生産された実に30年もの息の長いモデルだ。

VMAXやSRのようなロングセラーとなるには、社会的背景やタイミングなどさまざまな要因がプラスに働かなければならない。しかし、新しい層の拡大を目標にオリジナリティの高さで勝負し、息の長いモデルを作るというヤマハの伝統が、その基盤となっていることは間違いない。

今回のフルモデルチェンジにあたっても、ヤマハは90年代後半からプロジェクトをスタート。「VMAXとはいったい何者なのか」という自問から始まり、じっくり腰を据えた開発を行った。その結果生まれた新型は、200psの強烈なパワーを発生するエンジンと、アイデンティティであるマッシブさを進化させた「新しいVMAX」となっている。キープコンセプトともいえるフルモデルチェンジは、自分たちが作り上げた独創的な世界観は誰にも渡さない、というヤマハの意志の表れだ。

一方で、電子制御スロットルや可変式エアファンネルなど最新鋭の電子デバイス、シャープで正確なハンドリング、そしてより有機的で流麗なフォルムを身にまとい、各種規制に対応し、時代のニーズに応えている。

熱狂的なマニアも満足させながら、「VMAXワールド」に新しいユーザーを引き込もうとする。独創性と伝説に対する圧倒的な自信。VMAXは自ら、VMAXというブランドをさらに昇華させようとしている。



  • 初代VMAXからデザインアイコンになっているエアスクープがより大型化。新型はダミーでなく実際に空気の流入口となる
  • タコメーター右上にシフトタイミングランプを採用。それが必要なほどエンジンの吹けが良く、強烈な加速性能を持ち合わせるのだ
  • オド、時計、trip×2、ギア、燃料、水温、温度、吸気、スロットル開度の表示切り替えが可能。表示部は自光式で視認性に優れる
  • 前後ショックはフルアジャストが可能。キャリパーは剛性の高いラジアルマウントの6ポッドでΦ320mmのローター径を誇る
  • 200psを発揮する1.7ℓV4エンジン。先代の1.2ℓよりV角が5度狭角化し、65度にマウントされる。サイズはほぼ先代をキープ
  • ゆったりとしたシートの下にはガソリン給油口を収める。タンク容量は15ℓ。左右4本出しのマフラーも迫力満点だ


研ぎ澄まされたスピードへの崇拝 風神 YZF-R1

SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2070mm
WIDTH:715mm /// HEIGHT:1130mm
WEIGHT:206kg WHEELBASE:1415mm
SEAT HEIGHT:835mm ENGINE:INLINE4 DOHC
DISPLACEMENT:998cc
POWER:182ps/12500rpm
TORQUE:115.5Nm/10000rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:190/55ZR17

直4エンジンの可能性を広げたMotoGP直系の真打ち

文・丸山 浩 写真・向後一宏
text / MARUYAMA Hiroshi photos / KOHGO Kazuhiro


バイクの場合、クルマ以上にスロットル操作とトラクションの関係が密接だ。車体を傾けながら旋回する特性上、スロットル操作に対してどうパワーが出て、それがどう路面に伝わるかが、走行フィーリングに大きく影響する。ライダーの感性に寄り添うべく進化を続け、行き着くところまで行った感があったスーパースポーツモデルだが、ここへきてブレイクスルーが訪れた。直4エンジンの可能性を押し広げる、新型YZF-R1の登場である。

新型R1は、クロスプレーン型クランクシャフト、いわゆる位相クランクを採用している。通常、外側2気筒/内側2気筒のペアが同じ動きをする直4だが、R1が採用した位相クランクは90度ごとにピストンを配置。爆発が不等間隔になることで、スロットル操作に対して今まで以上にリニアな応答性と優れたトラクションを得る狙いだ。

試乗して、その変化には驚かされた。トルクカーブは驚くほどフラットで、どの回転域からでもマシンをグイグイと押し出してくれる。まるでV型2気筒エンジンの特性だ。

それに加えて、直4ならではのパワーが待ち受けている。エンジン特性を切り替えられるモードスイッチを最もハイレスポンスな「A」にセットすると、スロットル操作に対してエンジンが1対1で反応する。シビアさはレーシングマシンさながらで、182psの扱いをミスすれば容易にリアタイ 直4エンジンの可能性を広げたMotoGP 直系の真打ちアがブレイクする。その反面、うまくいった時の速さや達成感はこのマシンならではだ。今までの直4にないフィーリングは、閉塞感が強かったスーパースポーツモデルの中で、飛び抜けて個性が際立っている。新たなトライをしたヤマハの英断にひとまず拍手を送りたい。

今回のサーキット試乗でR1が見せてくれたのは、鋭いスロットルレスポンスとコーナーの速さだ。ストリートで穏やかな特性の「C」にセットした時、R1は別の表情を見せてくれるはずだ。どの回転域でも豊かなトルクを生むエンジン特性と相まって、新型R1は多くのライダーを新しい直4ワールドへ誘うだろう。



  • 初代~5代目まではDOHC5バルブを採用していたが、6代目で4バルブ化。電子制御スロットル、可変式エアファンネルを搭載し、電子制御化も推し進めた。7代目は182psを発生。エンジン特性を3モードから選べるマップ切り替え機能を新装備している
  • 2輪レースの世界最高峰、MotoGPでヤマハがファクトリーマシンYZR-M1に採用している位相クランクをフィードバック。ピストンの配置を90度ごとにすることで不等間隔爆発となり、クランクの回転によるトルク変動を相殺する。スロットル操作に対しリニアな駆動力を発生
  • メインフレームは完全新設計のアルミ製で、剛性バランスを全面的に見直し。フロントサスはインナーチューブφ43mmの倒立式で、圧側減衰を左、伸側減衰を右フォークが発生する。フロントブレーキキャリパーは制動力とコントロール性の高さを両立する6ポッド
http://www.yamaha-motor.jp/mc/index.html

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