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ahead femme 編集長・若林葉子のラリーへの道

07.夢から、現実へ

6月末に車両の船積みを済ませてから少 しの間、このチャレンジが始まって以来初めて、心の平安を取り戻した気がする。  
なんて呑気なことを言っている場合ではないのだが、普通に食べ物が喉を通ったり、 朝までぐっすり眠れたり。スタート地点に 着く前に、そんな当たり前の、いつもの自分にいったんは戻れたことにホッとしてい る。直前になれば、またきっと気持ちは張り詰めて、いっぱいいっぱいになってしま う。冷静でいられる今のうちに、もう一度気持ちの整理をしておかなければ。  
大切なことはありすぎるくらいあるけれ ど、何より、パートナーである竹岡 圭さ んと、共通の目標を再認識しておくこと。 ここまできた経緯、理由、思い、目的は違っても、とにかく「完走すること」。どん な状況になっても、砂漠の真ん中で大喧嘩することがあっても、判断に迷うことがあっても、「完走」するという共通の目標さえ2人の胸にしっかりと刻み付けられていれば、きっと乗り越えられるはず。
どんなに遅くても、スタックすることがあっても、クルマさえ壊さなければ走りきれるはず。だから無理はしない。技量以上の走りはしない。そして諦めない、絶対に。  
そんな気持ちの整理と同時進行で、GPSをちょこちょこいじってみたり、緯度と経度の読み方を勉強してみたり。  
梅雨明け宣言があったその日には、寺田 昌弘さんと一緒に、利根川の河川敷に出掛けた。左の写真は、寺田さんが 1997 年のパリダカで使ったランクル。このクルマには、今回、私が『FORESTER』 に装着したのと同じ“MAPTWIN”という距離計が付いていて、「是非、練習させてください」とお願いしたのだった。
寺田さんはこの日のために、事前に守谷 I.C から河川敷までを下見して、なんとコマ図を自作してくださっていた! そういうわけで守谷I.C から現地まではコマ図を使って、ナビの練習をした。
河川敷では、まず砂の上の走り方を教わる。半クラッチはなるべく使わず、早めに繋ぐ。ブレーキは使わない(ブレーキを掛けると埋まる)。急ハンドルは切らない(砂の抵抗を受けて、失速する)。基本的なこ とだけど、実際にやってみると納得。
そしてスタックからの脱出を体験。他にも、「砂丘で昇れなくなったら、そこで頑張らないで、いったんバックで広いところまで下りてから、勢いを付けてリ・トライ してみるといいよ」とか、「上手にドライバーの実力を発揮させる方法」とか、なるほど、なるほどの連続だ。何よりの練習になった。
この原稿を書いているのは7月中旬。ラリーのスタートが8月3日。ゴールが8月 10 日。発行される8月15 日にはもうラリーを終えて帰国していることになる。
どこか甘美なものとして思い描いていた夢は、今、乗り越えるべき現実として目の前に立ちはだかっている。

文・若林葉子

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若林葉子

練習につきあってくださった 寺田昌弘さんと、寺田さん自作のコマ図。ナビのプロとはまさにこういう人のことを言うのだと思う。実に自然に、人を気持ちよく、その気にさせてくれる。コマ図と「TWINMAP」を使って、 本番さながらモンゴルラリーのシミュレーションをする。ナビの仕事は結構忙しい。写真右下は、今回使用する編集部オリジナルデザインのヘルメット。 大人っぽくフェミニンなところが気に入っている。

若林葉子

若林葉子

ahead femme 編集長
1971年大阪生まれ。立教大学文学部卒。OLを経てフリーランスに。2005年よりフリーマガジンaheadに携わり、2009年より現職。2005年7月~2006年9月まで、日経ビジネスOn Lineにて「もてるクルマ、もてないクルマ」を連載。2005年、桐島ローランド氏の2輪クロスカントリーラリー初挑戦“Beijing Ulanbaatar 2005”に同行取材し、以来、ラリーの魅力に憑かれ、今年いよいよ自身でもラリーレイドに参戦する。

Rally Mongolia 2009
8月2日(日)~11日(火)
─8etaps(ルートは未発表)

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