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ahead femme 編集長・若林葉子のラリーへの道

04.逡巡(しゅんじゅん)

前号が出てから今に至る約1ヵ月の間に、気持ちの上でいろいろと逡巡することが多くなってきた。勢いだけで出場を決めたものの、目の前に様々な現実的問題が現れるにつれ、気弱になってしまう自分がいる。
ここ数年ずっと夢に描いていたゴビ砂漠を走るラリーは多くの人に門戸を開いており、私のように経験も資格も持たずとも、とりあえずエントリーすることができる。だけど「それは若林さんにとって本当のチャレンジと言えるの?」と複数の声が上がったのだった。「プロでもある池町さんに頼って、ただ一緒に行って、それで協力してくれたスポンサーは納得してくれるの? 読者は本当に応援してくれるの?」と。
もちろん、特別な資格はいりませんよというラリーであっても、みんな当たり前に練習を重ね、鍛錬を積んで出場している。自分もそうすれば良いのだが、「どうぞ」と言われると、すぐそれに甘えてしまうのは私の悪いところ。でもそれではやっぱり駄目なんだなぁ。
そこでまずはラリー参戦への第一歩として、“ライセンス取得”という目標を置くことにした。多くの国際ラリーで必要となるライセンスは、FIAでいうところの“国際Cレース除外ライセンス”。その規定は、「国内Aライセンス取得後、ラリーまたはスピード競技(いずれも日本選手権競技にあるいは限る)に6回以上完走(順位認定を受ける)し、かつそのつど競技長によって成績認定された者」。
幸い我が編集部には、ロールバーの入ったレース仕様の『ヴィッツ』がある。まずはこのクルマで国内で行われるジムカーナやダートトラックなどに出場してみようと思う。回数を重ねれば、へたくそな私でもちょっとは上達するはず…。それから逡巡のもうひとつは“お金”の問題。前号での試算は、当初、自分の念頭にあった金額を大きく超えてしまっている。ラリーやレースというものは、お金を掛けようと思えば、それこそ1千万でも2千万でも掛けられる、まさに“青天井”の世界。でも私はプロでもなければ、お金持ちでもない。どこで何を省けるか、何をどこまで妥協できるか。もっと真剣に考えないと。
そうやっていろいろと悩んでいる時、「モンゴルに近いタクラマカンで行われているラリーもあるよ。エントラント・フィーも少し安いみたい」という情報があった。 私にとって、このチャレンジで一番大事なことって何だったのだろう…。後悔しないためにも、もう一度、スタート地点に戻って考えてみようと思う。 

何はともあれ、ウェア選び

ここにきて心配事は尽きないが、そうは言ってもラリーに挑戦したい気持ちは変わらない。少しは心が浮き立つようなこともなければと、ウェアやヘルメットを選ぶことにした。
ジムカーナを初めとする国内の競技に出場する場合、「長袖、長ズボン、運転しやすい靴、グローブをしていれば可」、というものから「耐燃性の装備が必要」というもの、そして「FIAが認めた装備でなければならない」というものまで、競技によってそれぞれに取り決めがある。 私は今回、最終的にどのような競技にも出ることができるよう、「FIA aprroved」の装備を準備することにした。
ただ小柄な日本人である私はサイズがネック。何を選ぶにしても、ラインアップの中で一番小さなサイズになる。試着はこれからだけれど、うまく合うといいなぁ。 ヘルメットについては、アライヘルメットの四輪ラリー用『GP-J2』。編集部の神尾がデザインを考え、横田が図案に起こしてくれた。シンプルかつ力強くて、とても気に入っている。“femme”の文字はゴールドで入れるつもり。大阪人である私は“光もの”に弱いのだ。 このヘルメットのデザインを見ていると、何だか元気が出てきたゾ。

ウェアもヘルメットも、選ぶ基準はまずシンプルであること。その上でほんの少しフェミニンな要素を入れたいなと思う。オトコばかりの世界でもほっとできるように…。

JAF(社団法人日本自動車連盟)から発行されている規則書。国際ライセンス取得には、まず国内ライセンスが必要。

前号の呼びかけで、少しずつではありますが、スポンサーになってくださる方から応募をいただいています。誰もご自分のお財布に余裕があるわけではない中、「応援しています」「頑張ってください」という言葉を掛けていただき、勇気づけられています。本当にありがとうございます。運転も下手、お金を集めるのも下手、腕力もない、と落ち込んでいる場合ではない。皆さんの気持ちをパワーに変えて頑張らねばと心を新たにしています。
引き続きスポンサーになってくださる方を募集いたします。お一人お一人の名前を車体に入れて走りますので、是非、応援してください。

スポンサーTシャツの販売は終了致しました。

文・若林葉子

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若林葉子

若林葉子

ahead femme 編集長
1971年大阪生まれ。立教大学文学部卒。OLを経てフリーランスに。2005年よりフリーマガジンaheadに携わり、2009年より現職。2005年7月~2006年9月まで、日経ビジネスOn Lineにて「もてるクルマ、もてないクルマ」を連載。2005年、桐島ローランド氏の2輪クロスカントリーラリー初挑戦“Beijing Ulanbaatar 2005”に同行取材し、以来、ラリーの魅力に憑かれ、今年いよいよ自身でもラリーレイドに参戦する。

Rally Mongolia 2009
8月2日(日)~11日(火)
─8etaps(ルートは未発表)

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