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DailyEDGE特別編 My EDGE Car

気になるあの人の“エッジ”な車拝見

マイエッジカー

小曽根 真 ピアニスト

ジャズ・ピアニストとして世界中を旅する小曽根真さん
数多くのクルマを楽しんできた彼がたどり着いたのは国産ハイブリッドでした

OZONE Makoto×TOYOTA PRIUS

小曽根 真 ピアニスト

移動自体を楽しむことがクルマの基本

『バニシング・ポイント』(71年公開)をご存じの方も多いだろう。アメリカのデンバーからサンフランシスコまでわずか15時間で駆け抜けるというカーアクション映画。この中で主役のバリー・ニューマンが操るクルマがダッジチャレンジャーだった。

「これを見てどうしてもチャレンジャーに乗りたくなってしまったんですよ。18歳で免許を取ってすぐに探したけれど全然見つからない。仕方がないのでプリムスバラクーダを買いました。今思えば初めて買うクルマのチョイスからふざけていますね(笑)。80年にアメリカに渡った時はお金がなかったので、ボロボロのシボレーベガを500ドルで買いました。2・3リットルの直4エンジンを搭載したモデルでしたが、途中でエンジンが壊れてしまった。するとレースをやっている友達が『こんなのはエンジンを載せ換えれば大丈夫』と解体屋からカマロの5・7リットルエンジンを持ってきて無理やり詰め込んじゃったんです。やることがメチャクチャですよ(笑)」

その後もシボレーカプリス、オールズモービル98、アウディ5000などを乗り継いだ。90年に帰国し、99年に再渡米。そしてもう一度帰国してから手に入れたのが70年式のシボレーモンテカルロだった。

「買ったはいいけれど、施されていたドレスアップがどうしても気に入らなくて…。だから可能な限りオリジナルに戻すことにしました。ホイールは高価なクロームのものを履いていたけれど、1本5000円で買えるオリジナルの鉄ホイールに交換。ローダウンしてあった車高も元に戻したら、昔のアメ車特有のフワフワした乗り心地に戻りました。僕はあの感覚が大好きなんです」

オリジナルに戻す以外に小曽根さんはある仕掛けを施すことを考えた。それは排ガスの徹底的なクリーン化。そのために排気系をワンオフで作ることにしたそうだ。ところが製作してくれるところが見つからない。つてを頼ってようやく見つけたのは、大阪にある小さな工場だった。完成したモンテカルロは音がとても静かでアメ車独特の滑らかな走りを手に入れた素晴らしいものだったという。 そんな環境への意識が高い小曽根さんがプリウスを選んだのは自然な流れだったはず。でも数多く乗り継いできたキャブレター時代のアメ車などと比べてしまうと、物足りなさを感じる部分もあるのではないだろうか。

小曽根さんがプリウスを手に入れたのは07年3月。「出た頃はデザインがピンとこなかったが、そこを乗り越えればこれほどいいクルマはないですよ」。オプションでコーナーポールを付けたが「意外に可愛くて気に入っています。小さなシフトノブも愛嬌がある」。ハイブリッド生活を楽しむ一方で若いクルマ好きにはキャブ調整の楽しさを教えてあげたいという気持ちもあるそうだ

「音はひとつしかなければただの音。でもそこにもうひとつ音が絡むとハーモニーが生まれて音楽になります。2旋律で音が動くことが音楽の基本です。クルマもデザインや乗り味など楽しみ方はいろいろありますが、いろいろなものをそぎ落としていくとA地点からB地点へ移動するための手段になる。それを自分がコントロールしていることを楽しめれば音楽を聴いている時と同じように幸せな気分になれるものです。プリウスは乗り心地もいいし、何より燃費がいい。画期的で最高の移動手段です。今までなかったものが生活の一部に入ってきたことを楽しんでいますよ」

PROFILE
おぞね・まこと/1961年3月25日生まれ(47歳)。父親の影響でジャズに興味を持ち、6歳で初めてテレビで演奏、7歳で大阪毎日放送の番組で隔週レギュラーを担当。15歳でジャズ・ピアノ・ソリストとしてデビュー。96年、ザ・トリオを結成。00年からはオーケストラとともにステージに立つように。03年、ゲイリー・バートンとのデュオ作『ヴァーチュオーシ』(Concord)で第45回グラミー賞に初ノミネート。以降も作品の発表、ステージなどで精力的に活動。現在FMジャズ番組『OZ MEETS JAZZ』(全国5局ネット)のパーソナリティを務める。
【Official HP】http://www.makotoozone.com/

MOZART meets JAZZ 小曽根真 & パキート・デリヴェラ with オーケストラ・モズアート
9/20(土)大阪 ザ・シンフォニーホール 9/22(月)愛知県芸術劇場
9/24(水)福岡シンフォニーホール 9/26(金)東京オペラシティ
予約・問い合わせ カジモト・イープラス TEL 0570-06-9960 http://eplus.jp/ozone/
Now On Sale 『フォーリング・イン・ラヴ・アゲイン』
ユニバーサルミュージック UCCJ-2061 3000円
07年4月にニューヨーク州Allaire Studioで録音されたソロピアノ・アルバム。スイングジャーナル誌選定ゴールドディスクを受賞。
Now On Sale 『No Name HorsesU』
ユニバーサルミュージック UCCJ-2066 3000円
小曽根真が率いるNo Name Horsesのセカンドアルバム。野村不動産プラウドCM曲「Someone to Watch Over Me」収録
文・高橋 満 写真・尾形和美
text / TAKAHASHI Mitsuru photos / OGATA Kazumi