HOME > MY EDGE CAR > TOYOHARA Kosuke

DailyEDGE特別編 My EDGE Car

気になるあの人の“エッジ”な車拝見

マイエッジカー

映画、ドラマなどで活躍中の俳優・豊原さんが乗るクルマはMTの997カレラ
いつかはサーキットでポルシェのハイパワーマシンに後塵を浴びせるのが夢だと話してくれました

TOYOHARA Kosuke×PORSCHE 911

豊原功補俳優

クルマに見え隠れする人生観がおもしろい

「このクルマを手に入れるまでは自分がポルシェに乗るとは思ってもいませんでしたね。スーパーカーブームの頃はブルース・リーのアクション映画に夢中でした。もちろんランボルギーニやフェラーリの姿は頭に焼き付いていたけれど、ポルシェというと『サーキットの狼』で早瀬左近が乗っている気取ったクルマという印象しかありませんでしたから(笑)」

バイク(ホンダVFR)からスタートした豊原さんのモーターライフ。これまで乗ってきたのはスカイライン(ジャパン)、アルファロメオ スパイダー ベローチェ、ボルボ940エステートとバリエーション豊か。中でもスパイダーは10年間も乗り続けたそうだ。「フロントマスクとインパネ前方から生えているシフトノブが好きで選んだのですが、乗ってみるとエンジンの感触や音、何よりオープンの気持ちよさにやられてしまいました。アルファロメオは色っぽさと骨太な部分の共存具合が良かったですね。高貴だけれどラテンっぽい気楽なノリもある。いろいろなシチュエーションに対応できるんですよ。僕は俳優と並行して音楽活動も行っていますが、今思えば機材を運ぶのにもそれ程困ることはなかったですね。ギターアンプもよほど大きなものでなければトランクに入りましたよ。ボルボはクルマが持つ雰囲気が好きだったのですが、快適すぎて高速道路を走っていると眠くなってしまう。それは困りました(笑)」

ボルボからの乗り替えを考えた時、涙目から昔ながらの丸目に戻った997が気になり何気なく試乗。それ以来頭から離れることがなくなった。新車の911ではなく程度のいい964や993を探して手を加えながら乗ることも考えたそうだが、最終的には営業担当者の「毎日乗るなら997だ」という現実的な一言に押されて購入を決意したそうだ。「アルファロメオに乗っている頃、ポルシェには“乗り手を選ぶ敷居の高いクルマ”というネガティブなイメージを持っていました。でも運転してみると、ドライバーが自然にクルマと一体になれるんですね。走るほどに自分とクルマとの境界線がなくなる。今まで味わったことのない感覚を楽しんでいます」

ある時友人に誘われて筑波サーキットに足を運んだ。初走行でのベストラップは1分13秒台。その後順調に縮めたが、1分10秒を切ってから1秒の壁がものすごく大きくなったという。現在は富士スピードウェイで2分6秒台。頻繁に通えればタイムを縮められるかもしれないが、仕事もあるのでそうはいかない。焦らず気長に楽しもうと考えているそうだ。「ナローポルシェに乗る知人と一緒に富士を走った時、直線では僕の方が速いのですがコーナーでは後ろにピッタリとつかれてしまう。カッコいいなと思いましたね。僕もいつか自分のクルマでターボやGT3を刺してみたいという夢ができました(笑)。クルマはどんなタイプに乗るかでオーナーの人生観まで見えてくるのがおもしろい。これからも自己主張のある選び方をしていきたいですね」

サーキット走行に興味をもった豊原さんは足回りやマフラー、ステアリング、シートなどをチューニング。ただしエンジンにまで手を入れるつもりはないという。まずは今のマシンを自分が完璧に乗りこなせるようになることが目標だ。右はサーキットで豊原さんがステアリングを握ったときの写真。スカイラインGT-R(R32)を抑え込む姿はポルシェファンにはたまらないはず

「現在公開中の『受験のシンデレラ』で豊原さんは末期ガンを宣告された受験指導のカリスマ講師を演じている。「東大受験」「緩和ケア」「格差社会」など重要なキーワードを秘めた本作品は、2007モナコ国際映画祭・最優秀主演男優賞など計4つの賞を受賞した。「俳優という仕事はサーキットでラップを刻むのと違い結果が数字で表れる世界ではないので、評価をいただくのは自分がやってきたことを肯定してもらえたようで本当にうれしかったですね。この作品では受験が大きなテーマになっていますが、監督とは人生観や人間ドラマをクローズアップしようと話し合いました。ちょっとオーバーな言い方になりますが、人は生まれた時から死に直面している。僕自身も日々を大切にしながら悔いのないように生きていければと思っています」

PROFILE
とよはら・こうすけ/1965年9月25日生まれ(42歳)。映画、ドラマを中心に活動する今や日本において欠かすことの出来ない存在である本格派俳優。近年では演劇界にもその活動の幅を広げている。現在映画『受験のシンデレラ』が公開中のほか、ドラマ『警視庁捜査一課9係season3』(テレビ朝日系/毎週水曜21時〜)に出演中で、『監査法人』(NHK/6月14日21時〜)にも出演が決まっている。また今夏には映画『カメレオン』『闇の子供たち』(ともに阪本順治監督)が公開予定。
【Official HP】http://www.headrock.jp/

『受験のシンデレラ』
「受験指導のカリスマ」五十嵐透(豊原功補)はある日友人のガン専門医から末期ガンを宣告される。その帰りに立ち寄ったコンビニで将来に希望を見出せずに悩む真紀(寺島咲)が店員に詰め寄る姿を見て彼女の数学的センスに気づく。五十嵐は真紀を東大受験への道に導く決心をし、自身も緩和ケアの治療を受けながら果敢に生きようとする。
新宿K’s cinema、シアターN渋谷、横浜ジャック&ベティにて公開中

文・高橋 満 写真・奥村純一
text / TAKAHASHI Mitsuru photos / OKUMURA Junichi